概要

地震の規模分類(マグニチュードスケール)

地震の規模分類は、地震が放出するエネルギーの大きさを数値化したマグニチュードに基づく分類体系です。リヒタースケール(ML)を起源とし、現在はモーメントマグニチュード(Mw)が国際的な標準として広く使用されています。マグニチュードは対数スケールであり、1増えるごとにエネルギーは約32倍に増加します。微小地震から巨大地震まで、地震の規模を客観的に比較・評価するために不可欠な指標です。

地震 マグニチュード リヒタースケール モーメントマグニチュード 震源 気象庁 USGS 地震学
コード スラッグ 名称 概要 effects energyRatio
M1 magnitude-1 マグニチュード1.0 極めて小さな地震で、一般的に人間には感じられません。 人間には感じられない 1
M2 magnitude-2 マグニチュード2.0 小さな地震で、静かな場所ではわずかに感じることがあります。 静かな場所でわずかに感じる可能性あり 32
M3 magnitude-3 マグニチュード3.0 小地震で、室内の人に感じられることがあります。 室内の人に感じられる、窓ガラスがわずかに振動 1,000
M4 magnitude-4 マグニチュード4.0 軽い地震で、多くの人に感じられ、一部で被害が出ることがあります。 多くの人に感じられる、不安定な物体が倒れる 32,000
M5 magnitude-5 マグニチュード5.0 中程度の地震で、建物に損傷を与える可能性があります。 不適切な建物に損傷、家具の転倒 1,000,000
M6 magnitude-6 マグニチュード6.0 強い地震で、広範囲で建物に損傷を与えます。 約100km範囲で建物損傷、強い揺れは約10秒間 32,000,000
M7 magnitude-7 マグニチュード7.0 大地震で、広範囲に深刻な被害をもたらします。 広範囲で深刻な被害、建物の倒壊、津波のリスク 1,000,000,000
M8 magnitude-8 マグニチュード8.0 巨大地震で、数百kmにわたって壊滅的な被害をもたらします。 数百kmで壊滅的被害、強い揺れは約1分間、大規模津波 32,000,000,000
M9 magnitude-9 マグニチュード9.0以上 極めて稀な超巨大地震で、1000km以上にわたって壊滅的な被害をもたらします。 1000km以上で壊滅的被害、強い揺れは約3分間、大規模津波 1,000,000,000,000

地震マグニチュードスケールは、地震そのものの大きさを数値で表す尺度です。気象庁によると、マグニチュードは地震計で観測される波の振幅から計算され、地震の規模を客観的に示す重要な指標となっています。

マグニチュードとエネルギーの関係には特徴的な法則があります。マグニチュードが1大きくなるとエネルギーは約32倍に、2大きくなると約1,000倍になります。たとえば、M8の地震1つはM7の地震約32個分、あるいはM6の地震約1,000個分のエネルギーに相当します。この対数的な関係は、大きな地震が持つ驚異的なエネルギーを理解する上で重要です。

日本では主に2種類のマグニチュードが使用されています。気象庁マグニチュード(Mj)は地震計で観測した地面の動きの最大振幅から短時間で算出され、約100年間のデータ蓄積があります。一方、モーメントマグニチュード(Mw)は断層の面積やずれ量、岩石の硬さから計算され、M8を超える巨大地震でも規模を正しく表せるため、近年はこちらが主に用いられています。

マグニチュードに応じた揺れの継続時間にも特徴があります。M7クラスの地震では強い揺れが約10秒間、M8クラスでは約1分間、そしてM9クラスでは約3分間続きます。1995年の兵庫県南部地震(M7.3)では15秒程度、2011年の東北地方太平洋沖地震(M9.0)では190秒程度の揺れが観測されています。

マグニチュードと震度は異なる概念であることに注意が必要です。マグニチュードは地震そのものの大きさを表すのに対し、震度は観測地点での揺れの強さを表します。同じマグニチュードの地震でも、震源距離や地盤条件によって震度は変化します。地震への備えを考える際には、マグニチュードだけでなく震度の情報も合わせて理解することが重要です。