教育格差とは、個人の背景や環境によって教育機会や学習成果に生じる不平等のことを指します。OECDやUNESCOの枠組みでは、経済格差、地域格差、性別格差、学力格差など、複数の類型が識別されています。これらの格差は相互に関連し合い、子どもたちの将来の可能性に大きな影響を与えています。
経済格差は、家庭の所得水準によって教育機会が左右される最も基本的な形態です。日本では大学進学率に大きな格差があり、全世帯で73.0%であるのに対し、生活保護世帯では35.3%にとどまっています。塾や習い事への通学、教材の購入など、経済的負担が子どもの学力向上に直接的な影響を与えています。OECD平均では、社会的に有利な学生と不利な学生の間で数学の点数に93点もの差が見られ、これは約3年分の学習量に相当します。
地域格差も深刻な問題となっています。日本では首都圏と地方で教育資源の質と量が大きく異なり、世界的には低所得国の中等教育就学率が41%にとどまるのに対し、高所得国では94%という大きな格差があります。さらに、デジタル技術の普及により新たな形態の格差も顕在化し、COVID-19パンデミックはこの傾向を加速させました。
教育格差の解消には、公的な教育投資の拡大、地域間の資源配分の均衡化、そして多様な背景を持つ子どもたちへの包括的な支援が必要不可欠です。日本はOECD加盟国中、GDPに対する公教育支出が最も低い水準にあり、抜本的な見直しが求められています。