日本の家庭向けガス供給には、主に都市ガスとプロパンガス(LPガス)の2種類があります。どちらも料理やお風呂、暖房など日常生活に欠かせないエネルギーですが、原料や供給方法、料金などに大きな違いがあります。
都市ガスは液化天然ガス(LNG)を原料とし、地下のガス導管ネットワークを通じて供給されます。主に人口密度の高い都市部で利用され、総括原価方式という規制料金で設定されているため、比較的安定した料金で利用できます。また空気より軽い性質があり、万一漏れた場合でも上方に拡散しやすく、換気もしやすい特徴があります。一方で、供給エリアが導管ネットワーク内に限られるため、山間部や離島では利用できない場合があります。
プロパンガスは液化石油ガス(LPG)を原料とし、ボンベに充填して配送される方式です。ガス導管がない地域でも利用できるため、全国どこでも供給可能です。熱量が都市ガスの約2.2倍あり、強い火力が必要な飲食店などにも適しています。ただし、空気より重い性質があるため、漏れた場合は床面に滞留しやすく、換気には注意が必要です。また自由料金制のため事業者により料金差が大きく、都市ガスの約2〜3倍の料金となることが一般的です。
ガスを選ぶ際は、住む地域の供給状況と、料金や災害時の復旧速度などを総合的に考慮することが大切です。都市ガスは経済性に優れ、プロパンガスは利便性と災害時の強さが魅力です。なお、都市ガス用とプロパンガス用の機器は互換性がないため、引っ越しなどでガスの種類が変わる場合は、機器の変更が必要になることにご注意ください。