GTIN(Global Trade Item Number)は、国際流通標準機関であるGS1が定める商品識別コードの総称です。日本ではJANコードとして親しまれており、日常のスーパーマーケットやコンビニエンスストアで販売される商品のほとんどに印字されています。このコード体系は、小売店舗でのPOSシステムによる販売管理から、物流センターでの在庫管理、さらには国際的なサプライチェーンでの商品追跡まで、幅広い場面で活用されています。
GTINには4つの種類が存在します。GTIN-13は日本で最も一般的に使用される13桁のJANコード標準タイプで、個々の商品単位を識別します。GTIN-8は化粧品やジュエリーなどの小型商品向けの8桁コードです。GTIN-12は北米地域で使用される12桁のUPCコードで、日本の商品が米国やカナダで販売される際に使用されます。GTIN-14は段ボール箱やケースなどの集合包装を識別する14桁のコードで、物流現場での入出庫管理や仕分け作業に活用されます。
これらのコードはGS1事業者コードと呼ばれる企業固有の識別番号を基に構成されており、日本ではGS1 Japan(一般財団法人流通システム開発センター)がコードの管理と貸与を行っています。企業は取得したGS1事業者コードに商品アイテムコードを付加し、チェックデジットを計算することで独自のGTINを生成します。1つの商品に1つのGTINを割り当てる原則が基本であり、サイズや色、味が異なる場合は別々のGTINが必要となります。また、一度使用したGTINを別の商品に再利用することは禁止されており、商品の終売後も一定期間保持する必要があります。
近年では、従来の一次元バーコードに加えて、QRコードやDataMatrixなどの二次元コードへの移行も進んでいます。GS1デジタルリンクと呼ばれる新しい標準では、GTINに加えてWebサイトのURL情報を含めることができ、消費者はスマートフォンで商品を読み取ることで詳細な商品情報にアクセスできるようになります。これにより、商品の透明性向上やサステナビリティ情報の提供など、次世代の流通システムが構築されつつあります。