IUCNレッドリストは、1964年に国際自然保護連合(IUCN)が設立した世界で最も権威ある生物種の絶滅リスク情報源です。生物種を9つのカテゴリに分類し、野生での絶滅リスクを客観的かつ統一的に評価しています。この評価体系は、保全活動の優先順位付けや、生物多様性の現状把握に広く活用されています。
9つのカテゴリは、絶滅リスクの高い順に「絶滅(EX)」「野外絶滅(EW)」「絶滅寸前(CR)」「危急(EN)」「希少(VU)」「準絶滅危惧(NT)」「低危険(LC)」「情報不足(DD)」「未評価(NE)」に分類されます。特に「絶滅寸前」「危急」「希少」の3カテゴリを合わせて「絶滅危惧種」と呼び、国際的な保全対象として重点的に保護活動が行われています。
評価は、個体群の減少率、地理的分布範囲、個体数、生息地の状況など、定量的な基準に基づいて行われます。2024年10月時点で、約16万9千種が評価され、そのうち約4万7千種が絶滅危惧種として分類されています。IUCNレッドリストは、持続可能な開発目標(SDGs)の達成状況を測定する指標としても採用されており、生物多様性保全の最も重要なツールの一つとなっています。