概要

歌舞伎演目一覧

歌舞伎は1603年に出雲の阿国によって始まった日本の伝統的な演劇形式で、2009年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。演目は大きく時代物、世話物、所作事、松羽目物の4つに分類され、それぞれが独特の魅力を持っています。歌舞伎十八番は市川団十郎家の伝統的レパートリーとして特に有名で、『勧進帳』『暫』『助六』などが現代でも人気を博しています。

歌舞伎 演目 日本伝統芸能 時代物 世話物 所作事 歌舞伎十八番
コード スラッグ 名称 概要 author カテゴリ premiereYear
01 kanjincho 勧進帳 能『安宅』を歌舞伎化した名作。弁慶の忠義と知恵を描く。 伝統的演目(能『安宅』より) 松羽目物 1702
02 shibaraku 歌舞伎十八番の第3番。正義のヒーローが見事に登場する演目。 伝統的演目 歌舞伎十八番 1697
03 sukeroku 助六 歌舞伎十八番の第7番。江戸のいなせな男・助六を描く人気演目。 伝統的演目 歌舞伎十八番 1713
04 chushingura 仮名手本忠臣蔵 歌舞伎三大名作の一つ。赤穂浪士の仇討ちを描いた忠義の物語。 2世竹田出雲・三好松洛・並木千柳 時代物 1748
05 yoshitsune-senbon-zakura 義経千本桜 歌舞伎三大名作の一つ。源義経伝説と狐の化身を描く幻想的物語。 2世竹田出雲・三好松洛・並木千柳 時代物 1747
06 sugawara-denju-tenarai-kagami 菅原伝授手習鑑 歌舞伎三大名作の一つ。菅原道真伝説を脚色した王朝物。 1世・2世竹田出雲・並木千柳・三好松洛 時代物 1746
07 yotsuya-kaidan 東海道四谷怪談 怪談物の代表作。四谷怪談として広く知られる世話物の傑作。 4代目鶴屋南北 世話物 1825
08 shiranami-gonin-otoko 青砥稿花紅彩画(白浪五人男) 白浪物の名作。「知らざあ言って聞かせやしょう」の名セリフで知られる。 河竹黙阿弥 世話物 1862
09 sonezaki-shinju 曽根崎心中 心中物の名作。実在の事件を基にした近松門左衛門の傑作。 近松門左衛門 世話物 1703
10 renjishi 連獅子 獅子舞の名作。親子共演が多い人気演目。 伝統的舞踊 所作事
11 dojoji 京鹿子娘二人道成寺 女方舞踊の最高峰。清姫と安珍の伝説を基にした名作。 伝統的舞踊 所作事 1753
12 sagi-musume 鷺娘 白鷺を題材にした優美な舞踊。坂東玉三郎の当たり役として有名。 伝統的舞踊 所作事 1859
13 narukami 鳴神 歌舞伎十八番の第2番。雷神を題材にした荒事の演目。 伝統的演目 歌舞伎十八番 1689
14 ya-no-ne 矢の根 歌舞伎十八番の第9番。矢を使った見せ場が特徴的な演目。 伝統的演目 歌舞伎十八番 1729
15 kagekiyo 景清 歌舞伎十八番の第12番。平家の猛将・景清を描く英雄劇。 伝統的演目 歌舞伎十八番 1739
16 tsuchigumo 土蜘蛛 能『土蜘蛛』を歌舞伎化した演目。源頼光と土蜘蛛の精の戦い。 河竹黙阿弥 松羽目物 1881
17 sanmon-gosan-no-kiri 楼門五山の桐(勧進帳) 『勧進帳』の本外題。弁慶の忠義を描く名作。 伝統的演目(能『安宅』より) 松羽目物 1702
18 sakura-hime 桜姫東文章 生世話物の代表作。4代目鶴屋南北の傑作。 4代目鶴屋南北 世話物 1813
19 fuwa 不破 歌舞伎十八番の第1番。吉原遊女を巡る争いを描く。 伝統的演目 歌舞伎十八番 1692
20 uwanari 嫐(うわなり) 歌舞伎十八番の第5番。嫉妬の霊が娘に憑依する物語。 伝統的演目 歌舞伎十八番 1699

歌舞伎は、1603年に出雲の阿国によって始まった日本の伝統的な演劇形式であり、2009年にはユネスコ無形文化遺産に登録されました。江戸時代から続くこの芸能は、独特の演出技法や見得、隈取りなどの視覚的要素、そして音曲と舞踊が融合した総合芸術として発展してきました。

演目は大きく四つのカテゴリーに分類されます。「時代物」は江戸時代以前の武家や公家社会を舞台にした歴史劇で、『仮名手本忠臣蔵』『菅原伝授手習鑑』『義経千本桜』の三大名作が代表的です。「世話物」は江戸時代の町人の日常生活を描いた現代劇で、『東海道四谷怪談』や『青砥稿花紅彩画』などが人気を博しています。「所作事」は舞踊を中心とした演目で、『連獅子』や『京鹿子娘二人道成寺』などが華やかな舞台を演出します。「松羽目物」は能や狂言を歌舞伎化したもので、『勧進帳』『土蜘蛛』などがその代表的演目です。

特に注目すべきは、七代目市川団十郎が1832年から1840年にかけて選定した「歌舞伎十八番」です。市川家の伝統的レパートリーとして受け継がれてきたこれらの演目は、「荒事」と呼ばれる誇張された演技様式の粋を集めたものです。『勧進帳』『暫』『助六』『矢の根』『景清』などは、現代においても頻繁に上演される人気演目となっています。弁慶の忠義を描く『勧進帳』の名場面や、正義のヒーローが登場する『暫』の見得は、歌舞伎を代表する瞬間として広く知られています。

初心者におすすめの演目としては、ストーリーが分かりやすい世話物や、視覚的に華やかな所作事が適しています。『青砥稿花紅彩画』の「白浪五人男」は、五人の義賊が名乗りを上げる場面が爽快で、現代の戦隊ヒーローの原型とも言われています。また、『連獅子』の獅子舞や『鷺娘』の優美な舞は、歌舞伎の舞踊の魅力を存分に味わうことができます。これらの演目を通じて、歌舞伎の奥深い世界への入り口を見つけることができるでしょう。