世界には53の国と地域で茶が生産されており、五大州にわたって茶樹が分布しています。アジアが最も広く分布し、世界生産量の約87%を占めています。次いでアフリカが約10%、その他の地域が残りを占めています。
中国は世界最大の茶生産国で、世界総生産量の約50%を占めています。四大茶区に分かれ、緑茶、紅茶、烏龍茶、白茶、黄茶、黒茶(普洱茶)など多様な茶類を生産しています。浙江省の西湖龍井茶、雲南省の普洱茶、福建省の鉄観音、安徽省の黄山毛峰や祁門紅茶など、数々の名茶の産地として知られています。特に祁門紅茶はダージリン、ウバと並ぶ世界三大銘茶の一つです。
インドは世界第2位の茶生産国で、アッサム、ダージリン、ニルギリの三大産地が有名です。アッサム平原の低地で濃厚なアッサム茶が、ヒマラヤ山麓の高地で繊細なダージリン茶が生産されます。ダージリンは「紅茶のシャンパン」と称され、マスカテルフレーバーという独特の香りが特徴です。国内ではチャイ文化が発達し、日常の一部として茶が親しまれています。
ケニアはアフリカ最大、世界第3位の茶生産国です。マウントケニア山麓の高原地帯で生産され、セイロン茶に似たコクとフレッシュな香りが特徴です。生産量の90%以上を輸出し、世界の紅茶ブレンドに広く使用されています。スリランカは旧セイロンとして知られ、標高別に7つの産地に分かれ、それぞれ異なる個性を持つセイロン紅茶が楽しめます。
日本は静岡県と鹿児島県を中心に高品質な緑茶を生産しています。煎茶、玉露、抹茶、かぶせ茶など多様な緑茶が生産され、特に京都府の宇治茶は高級茶として高い評価を得ています。茶葉の深加工率が70%以上と世界で最も高く、茶飲料や茶食品など多様な製品に展開している点が特徴です。