概要

日本十進分類法(第1次区分表)

日本十進分類法(NDC)は、日本図書館協会が管理する図書分類体系で、デューイ十進分類法を基に森清が1929年に考案しました。第1次区分表は0類から9類までの10個の大分類で構成され、総記、哲学、歴史、社会科学、自然科学、技術、産業、芸術、言語、文学の全ての知識領域をカバーしています。日本の公共図書館の99%、大学図書館の92%で採用されており、図書の体系的な整理と検索を可能にする基盤となっています。

図書館 分類法 図書分類 NDC 日本図書館協会
コード スラッグ 名称 概要
0 general-works 総記 図書館学、百科事典、一般論文集など、複数分野にまたがる総合的な資料の分類です。
1 philosophy 哲学 哲学、心理学、倫理学、宗教など、人間の精神活動に関する分類です。
2 history 歴史 歴史、伝記、地理など、人類の歴史と地域に関する分類です。
3 social-sciences 社会科学 政治、法律、経済、教育など、社会の仕組みに関する分類です。
4 natural-sciences 自然科学 数学、物理学、化学、生物学、医学など、自然界の法則に関する分類です。
5 technology 技術 工学、建築、機械、家政学など、科学の実用的応用に関する分類です。
6 industry 産業 農業、商業、運輸、通信など、経済活動と産業に関する分類です。
7 the-arts 芸術 美術、音楽、演劇、スポーツなど、芸術と娯楽に関する分類です。
8 language 言語 日本語、英語、各国語の言語学と辞書に関する分類です。
9 literature 文学 小説、詩、戯曲など、各国の文学作品と文学研究に関する分類です。

日本十進分類法(NDC: Nippon Decimal Classification)は、日本の図書館において最も広く使用されている図書分類システムです。1929年に森清によって考案され、デューイ十進分類法(DDC)を基礎としながら、日本の図書館環境に適した形で発展してきました。現在は日本図書館協会が管理しており、新訂10版(2014年発行)が最新版として使用されています。

この分類法の最大の特徴は、0から9までの数字を用いた十進法による階層構造にあります。第1次区分表では、全ての知識を10個の大分類(類)に分けています。0類は総記、1類は哲学、2類は歴史、3類は社会科学、4類は自然科学、5類は技術、6類は産業、7類は芸術、8類は言語、9類は文学となっています。これらの大分類はさらに細分化され、第2次区分(綱)、第3次区分(目)へと展開することで、より詳細な主題分類が可能になります。

日本十進分類法の普及率は非常に高く、日本の公共図書館の99%、大学図書館の92%、学校図書館のほぼ100%で採用されています。この高い普及率により、利用者は全国どの図書館でも同じ分類体系で資料を探すことができ、図書館間の資料の移動や相互貸借も円滑に行われます。図書の背表紙に貼られた分類ラベルの番号を見れば、その本がどの知識分野に属するかを即座に理解できるため、効率的な資料探索が可能になります。

この分類法は、単に図書館の書架整理のためだけでなく、知識の体系的な理解にも役立ちます。10個の大分類を把握することで、人間の知識活動がどのような領域に分かれているかを俯瞰的に理解できます。また、デジタル時代においても、図書館資料のデータベース検索やOPAC(オンライン蔵書目録)での分類検索に活用されており、情報リテラシー教育の基礎としても重要な役割を果たしています。

日本十進分類法は、約100年の歴史を持ちながらも、社会の変化や新しい学問分野の登場に対応するため、継続的に改訂が行われています。図書館を利用する際には、この分類体系を理解しておくことで、必要な資料をより効率的に見つけることができるようになります。