OSI参照モデル(Open Systems Interconnection Reference Model)は、国際標準化機構(ISO)が1984年に制定し、1994年に改訂したISO/IEC 7498-1規格で定義された、コンピュータネットワーク通信のための標準的な参照モデルです。このモデルは、異なるメーカーのシステム間での相互接続性を確保するための共通フレームワークとして開発されました。
OSI参照モデルは、ネットワーク通信を7つの階層に分類しています。第1層の物理層から第7層のアプリケーション層まで、各層は特定の機能を担い、上位層は下位層のサービスを利用することで、複雑なネットワーク通信を実現しています。上位3層(セッション層、プレゼンテーション層、アプリケーション層)は主にソフトウェアの役割を、下位3層(ネットワーク層、データリンク層、物理層)は主にハードウェアの役割を果たし、第4層のトランスポート層はその橋渡しを行います。
現代のインターネットは、より簡潔なTCP/IPモデル(4層)に基づいて構築されていますが、OSI参照モデルはネットワークの設計、トラブルシューティング、教育の基盤として広く利用されています。ネットワーク技術者は、問題がどの層で発生しているかを特定することで、効率的な診断と解決を行うことができます。
各層の主なプロトコルには、物理層ではイーサネットケーブルや光ファイバー、データリンク層ではイーサネットやWi-Fi、ネットワーク層ではIP、トランスポート層ではTCPやUDP、そしてアプリケーション層ではHTTPやFTPなどがあります。これらのプロトコルが協調して動作することで、私たちが日常的に利用するWebブラウジングやメール、ファイル転送などのサービスが実現されています。