概要

汚染物質の種類

環境省が定める大気環境基準対象物質(PM2.5、オゾン、二酸化窒素など)と、水質汚染の問題となっている有機フッ素化合物(PFAS)の種類を解説します。これらの汚染物質は、人の健康や生態系に影響を与えるため、環境基準や規制が設けられています。

環境省 大気汚染 水質汚染 PM2.5 オゾン PFAS 環境基準
コード スラッグ 名称 概要 カテゴリ standardValue
PM25 pm2-5 微小粒子状物質(PM2.5) 粒径2.5マイクロメートル以下の微小粒子状物質。 大気環境基準対象物質 1年平均値:15μg/m³以下、1日平均値:35μg/m³以下
OX photochemical-oxidants 光化学オキシダント(オゾン) オゾンを主成分とする光化学反応で生成される汚染物質。 大気環境基準対象物質 1時間値:0.06ppm以下
NO2 nitrogen-dioxide 二酸化窒素(NO₂) 高温燃焼で発生する赤褐色の刺激性ガス。 大気環境基準対象物質 1時間値の1日平均値:0.04〜0.06ppm以下
SO2 sulfur-dioxide 二酸化硫黄(SO₂) 化石燃料の燃焼により発生する無色の刺激性ガス。 大気環境基準対象物質 1時間値の1日平均値:0.04ppm以下、かつ1時間値:0.1ppm以下
CO carbon-monoxide 一酸化炭素(CO) 不完全燃焼により発生する無色無臭の有毒ガス。 大気環境基準対象物質 1時間値の1日平均値:10ppm以下、かつ8時間平均値:20ppm以下
SPM suspended-particulate-matter 浮遊粒子状物質(SPM) 粒径10マイクロメートル以下の粒子状物質。 大気環境基準対象物質 1時間値の1日平均値:0.10mg/m³以下、かつ1時間値:0.20mg/m³以下
PFAS pfas 有機フッ素化合物(PFAS) 難分解性・高蓄積性を持つ永遠の化学物質。 水質汚染物質 水道水質基準:PFOS+PFOA合計50ng/L以下(令和8年4月1日施行)
PFOS pfos PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸) 有機フッ素化合物の一種で、2010年に製造・輸入が原則禁止された。 水質汚染物質 化審法:第一種特定化学物質(製造・輸入原則禁止)
PFOA pfoa PFOA(ペルフルオロオクタン酸) 有機フッ素化合物の一種で、2021年に製造・輸入が原則禁止された。 水質汚染物質 化審法:第一種特定化学物質(製造・輸入原則禁止)
PFHxS pfhxs PFHxS(ペルフルオロヘキサンスルホン酸) 有機フッ素化合物の一種で、2024年に製造・輸入が原則禁止された。 水質汚染物質 化審法:第一種特定化学物質(製造・輸入原則禁止)

環境省は、国民の健康と生活環境を保全するため、大気汚染物質と水質汚染物質について環境基準を設定し、継続的なモニタリングを行っています。大気環境基準対象物質にはPM2.5やオゾン、二酸化窒素などが含まれ、水質汚染物質としては近年特に注目されている有機フッ素化合物(PFAS)が挙げられます。

大気汚染物質は、人の健康に直接影響を与えるだけでなく、生態系や気候変動にも影響を及ぼします。PM2.5は呼吸器系や循環器系の疾患を引き起こすことが知られており、オゾンは光化学スモッグの主原因物質となっています。これらの物質は、自動車排気ガスや工場からの排出、建設活動など様々な発生源から排出されています。

有機フッ素化合物(PFAS)は、難分解性・高蓄積性・長距離移動性を持つことから「永遠の化学物質」と呼ばれ、環境中に長期間残留します。PFOS、PFOA、PFHxSは化審法で第一種特定化学物質に指定され、製造や輸入が原則禁止されています。令和8年4月からは水道水質基準としてPFOSとPFOAの合計値に基準値が設定され、より厳格な管理が行われることになります。

これらの汚染物質に対する適切な規制とモニタリングは、持続可能な社会の実現に向けた重要な取り組みです。環境省の「そらまめ」システムによる大気質モニタリングや、PFASに対する総合的な調査・対策が進められています。