2025年現在、世界には約43の主権国家が君主制を採用しています。これらの王室・皇室は、絶対君主制から象徴的な立憲君主制まで、それぞれの国の歴史と文化に根ざした独自の形態を持っています。ヨーロッパではデンマークでフレデリク10世国王が2024年に即位し、ルクセンブルクでは2025年10月にアンリ大公が退位してギヨーム大公が即位するなど、世代交代が進んでいます。
君主制は大きく三つの類型に分類できます。第一に、サウジアラビア、ブルネイ、オマーン、エスワティニなどの絶対君主制では、国王が立法・行政・司法の全権限を有しています。第二に、タイ、ヨルダン、モロッコなどの二元立憲君主制では、国王は一定の政治的権限を保持しながらも議会や政府と権力を分有しています。第三に、日本、イギリス、スウェーデンなどの議会制立憲君主制では、国王は象徴的な国家元首としての役割を果たし、実権は選挙によって選ばれた政府が掌握しています。
特筆すべきは、日本皇室が世界最古の継続的な王朝であること、そしてイギリス王室が15の英連邦王国の元首を兼ねることです。また、マレーシアのように9つの王家が輪番で最高元首を選出する独特の制度や、アンドラのようにフランス大統領とスペインの司教が共同公を務める世界唯一の共同公国も存在します。これらの王室は、単なる伝統の継承者ではなく、現代においても国民の統合の象徴として、また国際的な外交の場で重要な役割を果たし続けています。
2025年は特に王室にとって節目の年となりました。日本では悠仁さまが9月に成年式を迎え、皇室の次世代への期待が高まっています。タイでは10月にシリキット王太后が崩御され、国民的な哀悼の意が示されました。また、バチカンでは4月にレオ14世が初のアメリカ出身の教皇として選出され、新たな時代の幕開けとなりました。ルクセンブルクでも10月に大公の世代交代が行われ、ヨーロッパの王室における世代交代の波が続いています。