植物園は、植物の収集、栽培、研究、展示を行う施設として、人類と植物の関係を深める重要な役割を果たしてきました。国際植物園保護連盟(BGCI)の定義によれば、植物園は「植物の収集、栽培、名称の記録、研究、展示、教育、保全、保存を行う機関」であり、その形態は多様です。
植物園は大きく分けて、多目的型の総合植物園、特定の機能に特化した専門型植物園、学術研究を主目的とした大学附属植物園、地域の植物多様性保全に焦点を当てた保全型植物園などに分類されます。総合植物園は研究、教育、保全、鑑賞など幅広い機能を持ち、標本館や研究施設を備えています。温室植物園は熱帯・亜熱帯植物の保存と展示に特化し、薬用植物園は伝統医学や現代医薬の原料となる植物の研究と保全に貢献しています。
現代の植物園は、単なる植物の展示場から、生物多様性保全の拠点へと進化を遂げています。気候変動や生息地破壊により絶滅の危機に瀕する植物種の保全、種質資源の長期的な保存、環境教育を通じた持続可能な社会の実現など、地球規模の課題解決に向けて重要な役割を担っています。日本には約100の植物園があり、それぞれが地域の特性と専門性を活かしながら、植物と人間の調和した未来の創造に貢献しています。