グリーン購入法(正式名称:国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律)は、2000年に制定され2001年に施行された日本の法律です。循環型社会形成推進基本法の個別法として位置づけられ、国や独立行政法人、特殊法人等が率先して環境負荷低減に資する製品やサービスの調達を推進することを目的としています。
この法律の対象となる特定調達品目は、2025年現在で22分野288品目に及びます。紙類、文具類、オフィス家具、画像機器、電子計算機、家電製品、自動車など、日常的に使用される製品が幅広く含まれています。これらの品目については、環境省が判断の基準を定めており、2段階の基準値が設定されています。基準値1はより環境性能が高いもので積極的な調達が推奨され、基準値2は最低限の基準として位置づけられています。
グリーン購入法の運用において、エコマークは重要な役割を果たしています。エコマークは1989年に開始された日本唯一の第三者認証によるタイプI環境ラベルであり、グリーン購入法の判断基準と同等以上の基準を設定しています。17分野140品目については「エコマーク認定基準を満たすこと」が判断基準の選択肢として明記されており、調達者にとって適合判断が容易になる仕組みとなっています。
2025年1月の閣議決定による基本方針の変更では、紙製文具において森林認証材パルプや間伐材パルプを古紙パルプと同等に評価するようになりました。また、画像機器では再生・再使用プラスチック部品の使用が基準に追加され、自動車では燃費基準の引き上げが行われました。さらに、食堂や印刷においては環境負荷低減の見える化(ラベル表示等)が基準値1に設定されるなど、より実効性のある基準への移行が進められています。
この制度は公的機関の調達を通じて民間企業の環境配慮製品開発を促進し、環境意識の向上と環境産業の振興に寄与しています。地方公共団体や民間企業にも努力義務が課されており、持続可能な社会の構築に向けた広範な取り組みの基盤となっています。