概要

ハラスメントの種類

本リストは、日本の職場や社会で認知されている主要なハラスメントの種類を体系的にまとめたものです。法令で明確に定義されているセクハラ、パワハラ、マタハラなどの法定ハラスメントと、モラハラ、アカハラ、フキハラなど社会通念上認識されているハラスメントを網羅しています。2020年のパワハラ防止法施行や2025年のカスハラ防止義務化など、法制度の変化に伴い、企業や組織には適切なハラスメント対策が求められており、本リストは対策の基礎資料として活用できます。

ハラスメント 職場環境 労働法 人権 コンプライアンス
コード スラッグ 名称 概要 abbreviation legalStatus
power power-harassment パワーハラスメント 職場における優越的な関係を背景とした言動により、労働者の就業環境が害される行為です。 パワハラ statutory
sexual sexual-harassment セクシャルハラスメント 労働者の意に反する性的な言動により、不利益を受けたり就業環境が害される行為です。 セクハラ statutory
maternity maternity-harassment マタニティハラスメント 妊娠・出産・育児休業の利用に関する言動により、女性労働者の就業環境が害される行為です。 マタハラ statutory
moral moral-harassment モラルハラスメント 道徳や倫理に反する嫌がらせで、相手に精神的苦痛を与える行為です。 モラハラ social
money money-harassment マネーハラスメント お金がらみで相手に苦痛を感じさせる行為、または金銭的な嫌がらせや不公平な扱いです。 マネハラ social
academic academic-harassment アカデミックハラスメント 大学や研究機関において、教職員が教育・研究上の権力を濫用して行われるハラスメントです。 アカハラ social
bad-mood bad-mood-harassment 不機嫌ハラスメント 口調や態度で自分が不機嫌であることを示し、相手に不快感や威圧感を与える行為です。 フキハラ social
customer customer-harassment カスタマーハラスメント 顧客等からの社会通念上不相当な言動により、労働者の就業環境が害される行為です。 カスハラ social
paternity paternity-harassment パタニティハラスメント 男性労働者が育児休業等の制度利用を理由として受ける嫌がらせです。 パタハラ statutory
care care-harassment ケアハラスメント 働きながら介護をしている従業員に対する嫌がらせや不利益扱いです。 ケアハラ statutory
alcohol alcohol-harassment アルコールハラスメント 飲酒強要や飲めない人への配慮の欠如、意図的な酔い潰し、酔った上での迷惑行為など、酒に関する嫌がらせ全般です。 アルハラ social
smoke smoke-harassment スモークハラスメント 喫煙者が非喫煙者に対して行うハラスメントで、喫煙の強要や受動喫煙の強制です。 スモハラ social
age age-harassment エイジハラスメント 相手の年齢を理由として行う嫌がらせで、年齢に紐づけて個人を中傷・悪口を言うことです。 エイハラ social
smell smell-harassment スメルハラスメント 口臭や体臭、香水、柔軟剤などのにおいが強いことで相手に不快感を与えるハラスメントです。 スメハラ social
gender gender-harassment ジェンダーハラスメント 「男らしさ」「女らしさ」などの社会的な性差に基づく差別や嫌がらせです。 ジェンハラ social
time-shortening time-shortening-harassment 時短ハラスメント 労働時間や業務量削減の具体的方策を示さず、残業制限や定時退社を強要することです。 ジタハラ social
job-hunting job-hunting-harassment 就活ハラスメント 就職活動中やインターンシップ参加中の学生に対するセクハラやパワハラです。 就ハラ social
logical logical-harassment ロジカルハラスメント 論理や理屈で相手を追い込み、精神的苦痛や不快感を与えるハラスメントです。 ロジハラ social
remote remote-harassment リモートハラスメント リモートワーク環境での過度な監視や一方的な思い込みによる叱責など、オンラインでのハラスメントです。 リモハラ social
blood-type blood-type-harassment ブラッドタイプハラスメント 血液型を理由にして行われる嫌がらせで、血液型で性格や能力を決めつけて差別することです。 ブラハラ social

ハラスメントとは、相手に対して行われる嫌がらせやいじめ、またはそれに類する不当な行為の総称です。日本の職場においては、2020年のパワハラ防止法施行を皮切りに、様々なハラスメントに対する法的規制や社会的認識が急速に高まっています。本リストは、パワハラ、セクハラ、マタハラなどの法定ハラスメントから、モラハラ、アカハラ、フキハラなど社会通念上認識されているハラスメントまで、20種類以上のハラスメントを体系的にまとめたものです。

ハラスメントの種類を理解することは、職場環境の改善と従業員の権利保護において極めて重要です。法令で明確に定義されているハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ、パタハラ、ケアハラの5種類)については、事業主に防止措置を講じる義務が課されており、違反した場合には法的責任を問われる可能性があります。一方、モラハラやアカハラなど社会通念上のハラスメントについても、職場環境配慮義務の観点から企業は適切な対応を求められます。2025年6月にはカスタマーハラスメント防止措置が法定義務化される予定であり、ハラスメント対策の重要性は今後さらに高まることが予想されます。

本リストの活用方法としては、まず企業の人事担当者やコンプライアンス担当者が、社内研修の基礎資料として使用することが考えられます。各ハラスメントの定義と具体例を理解することで、従業員に対して適切な教育を行い、ハラスメントの発生を未然に防ぐことができます。また、ハラスメント相談窓口の担当者にとっては、相談を受けた際に該当するハラスメントの類型を特定し、適切な対応を検討するための参考資料となります。さらに、一般の従業員にとっても、自身の言動が他者にどのような影響を与えるかを認識し、良好な職場環境の維持に貢献するための指針となります。

近年では、リモートワークの普及に伴い、リモートハラスメントやロジカルハラスメントといった新しい形態のハラスメントが社会問題化しています。非対面でのコミュニケーションが増加する中、言葉だけでのやり取りが誤解を生みやすく、また過度な監視や不当な叱責が行われやすい環境が生まれています。このような時代の変化に対応するためにも、ハラスメントの種類と定義を正確に理解し、組織全体で防止に取り組むことが不可欠です。本リストが、すべての人が安心して働ける職場環境の構築に向けた第一歩となることを願っています。