ICD-10(国際疾病分類 第10版)は、世界保健機関(WHO)が策定した疾病、傷害、死因、および健康状態の国際的な統計分類体系です。1990年に第43回世界保健総会で採択され、現在も世界中の医療統計、死因統計、医療費請求、臨床記録などに広く使用されています。
この分類体系は21の章から構成され、アルファベットと数字を組み合わせたコード(A00.0からZ99.9まで)で疾病を分類します。第I章の「感染症及び寄生虫症」(A00-B99)から第XXI章の「健康状態に影響を及ぼす要因及び保健サービスの利用」(Z00-Z99)まで、病因による分類、解剖学的分類、状況による分類など、複数の分類軸を用いています。
日本では厚生労働省がWHOのICD-10(2013年版)に準拠した日本語版を公表し、人口動態統計の死因分類、患者調査、医療費請求などに使用されています。特に死因統計においては、国際的な比較可能性を確保するためにICDの適切な使用が不可欠です。また、臨床現場では診療報酬請求のためのレセプト電算処理システムにも組み込まれており、日本の医療の質とアクセスの評価に重要な役割を果たしています。