概要

漢方薬

漢方薬は、古代中国医学をルーツとし、日本の風土や文化に適応して発展した日本独自の伝統医学です。現在、医療用漢方製剤として148処方が国民健康保険に適用され、一般用漢方製剤として294処方が承認されています。生薬を組み合わせた処方により、体質や症状に合わせた治療を行います。

漢方薬 伝統医学 日本医学 生薬 東洋医学 保険適用
コード スラッグ 名称 概要 カテゴリ insuranceCovered otcAvailable
TJ-1 kakkonto 葛根湯 感冒初期、肩こり、頭痛に使用される代表的な漢方薬です。 解表剤 true true
TJ-14 hangeshashinto 半夏瀉心湯 胃腸障害、消化不良、口内炎に使用される漢方薬です。 和胃健脾剤 true true
TJ-17 goreisan 五苓散 水様性下痢、頭痛、むくみ、二日酔いに使用される漢方薬です。 利水渗湿剤 true true
TJ-43 rikkunshito 六君子湯 胃炎、胃下垂、食欲不振、嘔吐に使用される漢方薬です。 補気剤 true true
TJ-41 hochuekkito 補中益気湯 疲労、虚弱体質、食欲不振、病後の体力回復に使用される漢方薬です。 補気剤 true true
TJ-54 yokukansan 抑肝散 神経症、不眠症、小児夜泣き、認知症の精神症状に使用される漢方薬です。 安神剤 true true
TJ-68 shakuyakukanzoto 芍薬甘草湯 筋肉の痙攣、こむら返り、腹痛に使用される漢方薬です。 緩急剤 true true
TJ-100 daikenchuto 大建中湯 腹部の冷え、痛み、腹部膨満感に使用される漢方薬です。 温中祛寒剤 true true
TJ-107 goshajinkigan 牛車腎気丸 下肢痛、腰痛、頻尿、むくみに使用される漢方薬です。 補陽剤 true true
TJ-108 ninjinyoeito 人参養栄湯 貧血、疲労、病後の体力低下に使用される漢方薬です。 補益剤 true true
TJ-24 daisaikoto 大柴胡湯 肥満症、高血圧、便秘、胆石症に使用される漢方薬です。 和解少陽剤 true true
TJ-23 tokishakuyakusan 当帰芍薬散 貧血、冷え性、月経痛、更年期障害に使用される漢方薬です。 補血剤 true true
TJ-28 keishibukuryogan 桂枝茯苓丸 冷え性、月経不順、更年期障害、肌あれに使用される漢方薬です。 活血祛瘀剤 true true
TJ-16 shoseiryuto 小青竜湯 気管支炎、喘息、アレルギー性鼻炎に使用される漢方薬です。 解表化飲剤 true true
TJ-19 maoto 麻黄湯 感冒初期、悪寒、発熱、頭痛、咳嗽に使用される漢方薬です。 解表剤 true true
TJ-25 kamishoyosan 加味逍遙散 冷え性、月経不順、更年期障害、イライラに使用される漢方薬です。 和解剤 true true
TJ-20 hangekobokuto 半夏厚朴湯 咽喉の異物感、神経性胃炎、不安神経症に使用される漢方薬です。 理気剤 true true
TJ-27 saikokeishito 柴胡桂枝湯 神経症、不眠症、胃炎、冷え性に使用される漢方薬です。 和解剤 true true
TJ-22 bakumondoto 麦門冬湯 痰の切れにくい咳、気管支炎、咽喉炎に使用される漢方薬です。 潤燥化痰剤 true true
TJ-26 juzentaihoto 十全大補湯 病後の体力低下、疲労倦怠、貧血に使用される漢方薬です。 補益剤 true true
TJ-29 hachimijiogan 八味地黄丸 疲労、頻尿、冷え性、腰痛に使用される漢方薬です。 補陽剤 true true

漢方薬は、古代中国医学を起源とし、5世紀から6世紀頃に日本へ伝来した伝統医学です。日本の風土や文化に適応し、日本人の体質に合わせて洗練されてきた独自の医学体系であり、西洋医学と区別するために「漢方」という言葉が生まれました。17世紀に大きな発展期を迎え、現在の形に整備されました。

現在、日本の医療現場では漢方薬が広く使用されています。2010年の調査では、処方医師の割合は86.3%に達しており、西洋医学の限界に対応するためや、科学的根拠の蓄積を理由に使用されることが多いです。特に大建中湯、六君子湯、抑肝散などは、科学的根拠の蓄積により使用が急増しています。

漢方薬の処方は、主に医療用と一般用の2つに分類されます。医療用漢方製剤としては148処方が国民健康保険に適用されており、医師の処方により薬局で調剤されます。一方、一般用漢方製剤としては294処方が承認されており、ドラッグストアなどで市販されています。このうち144処方は医療用と一般用の両方で承認されており、多くの処方が患者のニーズに応じて使い分けられています。

漢方薬の特徴は、複数の生薬を組み合わせた「処方」による治療です。代表的な処方には、感冒初期に使用される葛根湯、胃腸機能を改善する六君子湯、貧血や冷え性に効く当帰芍薬散、神経症や不眠症に使用される抑肝散などがあります。これらの処方は、患者の体質や症状に合わせて選択され、西洋医学とは異なる「証(しょう)」という診断に基づいて用いられます。

剤型も多様で、伝統的な煎じ薬のほか、現代ではエキス製剤(顆粒、細粒、錠剤)が最も一般的です。粉末(散)や丸剤もあり、患者のライフスタイルや症状に応じて選択できます。津村株式会社をはじめとする製薬企業により、品質管理された製剤が供給されており、現代の医療現場に適合した形で伝統医学が継承されています。